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巨大提灯に絵付けする方法

今日は飲食店の軒下に吊るす提灯に関してどのように進めるか方法を説明したいと思います。

よく飲食店さんの軒下に吊るされている提灯…あれ、ほとんどが手描きらしいです。そしてものすごく時間がかかるらしいです。(1週間程度)

今回はとても店舗の施工が詰まっており、提灯屋さんが絵付けできないとのことだったので短納期で仕上げる私が急遽巨大提灯に絵付けすることとなりました。

どんな提灯かというと…

巨大すぎる!φ900mmの提灯が届きました。

巨大提灯の絵付けする時の設置方法

まずは蛇腹部分を広げて作業しなければなりません。伝統的な提灯の絵付けでは、提灯の中に竹の棒を何本も入れて作業されます。

が、そんな竹の棒もなく、そもそも大きすぎる!

したがって、洗濯で使用する竿に提灯をひっかけ、下から重り(7kgのダンベル)で固定して描くことにしました。

素材がプラスチックのような質感で丈夫だったので、今回はこのやり方でよかったのですが、和紙の繊細な提灯の場合は中に竹の棒を入れて作業した方が張りも出て安全です。

店舗の軒下に吊るす提灯なので、屋外に吊るされるということになります。雨の日はよくビニールを被せられている光景をよく見ますが、そんな手前なこと店員さんも中々できないかな?と思ったので屋外用のペンキで描くことにしました。

家紋のデザインを下描きする

実はこの店舗さん、家紋のようなロゴを付けたいというご依頼があったので、家紋デザインから作成しています。ちょっとしたこだわりマークを入れて欲しいということだったので、少し飲食店さんには似つかわしくないマークを入れています。じっくり見てみてください(笑)

まずは中心に「ら~めん」の文字。

そう!今回もラーメン屋さんです。こちらは屋外用の黒のペンキで描いています。

その次に赤のペンキで家紋部分を塗りつぶしていきます。

とにかく提灯の白部分にペンキが付かないように注意しながら慎重に塗っていきます。屋外用のペンキはメーカーさんにもよりますが、10分程度で乾燥してくれるのでとても使いやすいです。

完成した巨大提灯

完成しました!毎回目立ちたがりなので私も写真に入っておりますが…

ペンキは屋外用の鉄やコンクリートにもくっつくタイプのものにしました。屋内用のペンキだとこの提灯の素材は弾いてしまって塗れませんでした。予め時間がある場合は素材を調べて試塗りすることが大事かと思います。

この家紋のワンポイント分かりました?(笑)飲食店なのに面白いマークが入っております。こちらは社長様より入れて欲しいとのお願いを受けて入れており、決して私の悪ふざけではございません。

今回の提灯の絵付けは全く時間がなかったので、翌日店頭に飾られておりました。施行現場はバタバタ!そんな時手描きで短納期で対応できるので、よくスピード感求められるお仕事いただきます。(笑)

この提灯を描いている光景は私のInstagramにもリール動画で載せているので是非見てください。

店頭に飾っている光景

普通のよくある提灯よりもやはり大きいですね。ここまで大きいとインパクト大です。本当は4面に描きたかったな…と飾られている光景を見て反省しました。やはり1日納期だと1面だけになってしまいますね。3日あれば4面描けたのですが。

ちなみにこちらもインバウンド店です。なので看板も英語です。

看板の入稿データも作成して納品しています(主人が英語ネイティブなので協力してもらい、英語翻訳もしています)

こちらの提灯は折り畳みを繰り返しているとペンキがはがれやすくなるので、この開いた状態で閉店時は店内に入れていました。

もし提灯に急遽絵付けしてほしいという店舗様いらっしゃいましたら、お問合せフォームよりご連絡お待ちしております。

しかし私は1日で仕上げました。

この記事の著者

井上 慶美

1986年生まれ。大学では 理工学部 生物学科にて化粧品原料であるセラミドの研究を行う。化粧品メーカーにてブランド立ち上げを行う傍ら墨絵師として活動を開始し、2023年9月に独立。
フランス留学をきっかけに日本文化と伝統を大事にしたいという想いを持ち、元々好きだった絵を通して日本文化を発信するために活動中。
昔ながらの技法を大事にしつつ現代に即した要素も取り入れながら墨絵を展開している。

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