お客さんが来る飲食店の外壁デザイン
お客さんの往来が多い道路沿いの飲食店の外壁デザインをしました。
今回の飲食店は中華料理屋さん。R&Bが店内に流れるラーメンと餃子が売りのお店です。大阪の上新庄という駅前のにぎやかな通り沿いにあります。
外壁はとてもユニーク!飲食店の激戦区ということもあり、外装をしっかり目立たせたいというオーナー様のご意向がありました。なのでこんなにド派手な外装になりました。
私が壁に絵を描いている時は足場があったので、じゃらん様から写真はお借りしました。
こんなに外装が派手な店舗中々ないのではないでしょうか…?
コンセプトの決定
飲食店さんの内装やライブペイント、イラスト作成全てにおいて技術面もとても大事ですが、コンセプトがしっかり定まっていないとブレにブレて結果的に施工会社さんがやり直しという悲劇を何度も見てきました。なのでできれば最初の段階からコンセプトづくりに参加させていただき、時にはコンセプトシートを作る事もあります(化粧品メーカーのマーケティング部で働いていたのでむしろコンセプト作りは得意な方です)
今回の「麺と音と餃子」さんは懐かしのレコード音楽(R&B)を楽しんでいただきたいという想いがとても強い店舗さんだったので、外観から「なつかしさを感じる音楽が流れている…けど中華屋さん!」というアンマッチな表現をしなければなりませんでした。
このコンセプトに合わせて5パターン程度ピアノの楽譜をラーメンの麺に見立てた絵や、楽器の絵を描いた絵など色々と提出させていただきましたが、選ばれたのはR&Bを歌いながらラーメンを食べるボンバーヘアのイラスト!
昔のR&Bのジャケットを沢山あさり、そこからインスピレーションを得て描きました。
実際の描く工程
詳しくは今回お話しいただいた松村社長のYouTubeや私のInstagramにリール動画や、TikTokでも載せています。是非気になる方は見ていただけるとありがたいです。
2階まであるので足場を組んでくださっておりました!普通はNGですが撮影のため一部幕を外しています。ラフのイラストを見える位置に貼りイラストを描いていきます。上記写真ではすでにペンキで色を塗っておりますがモルタブの壁(コンクリート含む)にはチョークで下書きをすると良いです。
白い壁であれば赤や青、黒い壁であれば白のチョークがホームセンターなどで売っているので使うと良いです。チョークであれば間違っても濡れた布で拭けば速攻で消えます。
ちなみに壁が汚れているとペンキが密着しないので、まずはしっかりたわしなどで洗浄することがおススメです!今回はすでに業者様がペンキを塗って仕上げてくださっていたので全く汚れておらず、軽く濡れ拭きしてから描き始めました。
外壁用に使ったペンキ
私はアレスアーチ (水性) (カンペハピオ/木部/鉄部/コンクリート/壁紙/多用途) を使っています。0.5L 1L 2L 4L 7Lと容量も豊富という点と、ツヤありとツヤ無しが選べます。また、全部で36色もあるのでかなり繊細な色表現ができるのでカラフルなイラストを描く時は重宝しています。
広い面積では1Lを持っていますが、メインカラーだけで、他は0.5Lをちまちま持っていきます。かなり重たいですし…
屋外の絵にはツヤ無しを使っている事が多いです。光沢がない方が視認性が上がるなという経験からです。
ペンキを使う時のワンポイント
ペンキ…特に7Lのものは重たいですよね。ペンキは色素の粒子が底に沈殿しているので、かなりよく混ぜて使わないと「あれ…色ムラが…」ってことになります!(なったことあります)
何も知らなかった頃はバーテンダーのようにシェイクしておりました。が、割りばしで混ぜるのが一番良いよとホームセンターの方から教えていただきました。皆さん、割りばしで混ぜてください。
足場での作業
これがリアルな足場です。こんなに怖いんです。
高所恐怖症の方は難しいかもしれません。命綱もあるので怖い場合はつけていた方が良いかもしれません。足場の1Fから2Fに上り下りする時ってどうやっているかというと、ほぼ懸垂して上がります。毎回逆上がりしながら登るので大変でした。今回は簡易的な足場なので階段がなかったのですよね。ちゃんと組むと足場って20万円くらいして高額なので…
こんな懸垂しながら登るから、現場の方々ってムキムキでスタイル良いのだなと実感しました。2日間足場で作業していたのですが、腕と胸筋肉痛でした。
恐らく女性向きに足場は組まれていないし、私が作業した足場は特殊だったのかもしれませんが、足場で作業される場合は、事前にはしごや階段が付いているか確認した方が良いと思います。
ペンキを塗っている工程
ペンキは夏場だと15分程度で乾燥します。湿気があると30分程度で乾燥する印象です。
ただ雨は天敵です。この日は…2日目雨が降りました。なので慌ててビニールで足場とビニールを繋げて傘を作ってしのぎました。
こんな感じでなんとお店のPRの方が綺麗に写真を撮影してくださいました。
色んなところで撮影までしていただけて、とてもありがたいです。
ニット帽はそこまで高さはないものの、転落した時に少しでも頭を守れると思ってかぶっております。更に高い場所で作業となった場合はさすがにヘルメットをかぶります。
ちなみにペンキってコーティングなどしなくてよいか…と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このアーチペンキは逆にしない方が良いです。
コーティング剤も販売されていますが、このペンキ単体でコーティング効果があるので。
アーティストの方の少しでも参考になればありがたいです。